2009年4月11日土曜日

市民後見人育成へ

後見人ってとくに資格が必要なわけではないんですね。
ただ、だれでもよくても信頼できる人にお願いしたいですよね。
弁護士だから、司法書士だから良い人だとは言い切れませんが、少なくともそういった肩書を持っている人の方が適格なアドバイスをしてくれそうですし、任せられそうですよね。
それにしても、地方には弁護士自体が少ないんだから、こういった市民後見人育成は必要不可欠でしょうね。

◆「後見人」養成広がる 利用者増え「不足」の危機(3月30日 産経ニュース)

 ■NPOや大学、一般市民を対象に

 認知症や知的障害などによって判断力が不十分になった人の財産を管理したり、生活支援を行ったりする成年後見制度の担い手として、親族や専門家以外の一般市民を「市民後見人」として育成し、活用する動きが広がっている。自治体だけでなく、NPO法人、大学も関心を寄せる。背景には、利用者の増加に伴い、後見業務にあたる人が将来的に足りなくなるという危機感がある。(森本昌彦)

 ■3割が親族以外

 「成年後見制度の利用者は増えており、今のままでは受け皿に限界がある。市民後見人を養成していく必要がある」

 司法書士でつくる社団法人「成年後見センター・リーガルサポート」(東京都新宿区) の専務理事、松井秀樹さん(50)は、こう話す。最高裁がまとめた「成年後見関係事件の概況」(平成19年4月~20年3月)によると、19年度の成年後 見関係事件(後見開始、保佐開始など)の申し立て件数は2万4988件で、前年に比べ減ったものの、新制度が始まった12年度の9007件と比較すると2 倍以上になる。

 後見人や保佐人らになる人は親族が多い。ただ、その割合は18年度の約83%から19年度には約72%に減少。残り28%を弁護士、司法書士、社会福祉士らが担当し、こちらの割合は増加傾向にある。

 ■被害防止と社会貢献

  後見人らの約3割を親族以外が担うという現状から、松井さんは「国際的には人口の1%が制度を利用するといわれている。日本の場合は約120万人。その3 割(約36万人)を親族以外が受け持つことになる。弁護士や司法書士ら専門職だけでは数的にとても対応できない」と説明する。

 こうした事情から養成が進む市民後見人。同サポートが20年に全都道府県の50支部(北海道は4支部)にアンケートを行ったところ、13支部の管内で自治体などが取り組んでいる。

 その一つである神奈川県横須賀市では19年度から、市民7人を市民後見人として育成。今年4、5月には、後見などの業務を始める予定だ。同市健康福祉部長寿社会課の三守進さん(49)は「認知症のお年寄りには、財産が狙われるなど危険が多く存在する。市民後見人が活動することで被害を未然に防ぐとともに、社会貢献の意識を普及したい」と話す。家庭の事情などで市民後見人が途中で辞める事態も想定し、後進の育成も進めている。

 ■継続的な支援を

 東京都品川区では、定年退職者や主婦らでつくるNPO法人「市民後見人の会」が活動を進める。会として2件の後見を担当するほか、市民後見人を養成する講座を開いている。理事の古賀忠壹(ただいち)さん(65)は「認知症になっても安心して暮らせる社会を目指したい」と目的を話す。

 大学も関心を寄せる。東大、筑波大が共同で3月から、市民後見人の 養成講座を始めた。19年度から、制度の概要などを教える一般市民と学生向けの講座を開いている明治学院大は21年度、新たに3講座を追加。同大法学部法 律学科の今尾真主任教授は「制度について知らない人もまだ多く、活用は十分進んでいるとはいえない。講座を通じて制度の周知徹底を進めて活性化を図り、将 来的には市民後見人の育成も視野に入れている」と話す。

 動き出した市民後見人。今後、円滑に広げるため、松井さんは「養成するだけでなく、後見人に選任された後も専門家が協力するなど継続的な支援が必要だ」と指摘している。