2009年8月10日月曜日
離島で無料法律相談会
無料で行なっているが、今後どんな風に依頼に変わるかは未知数。
こういった直接仕事に結びつかないかもしれないことでも、自分たちでモチベーションを上げつつ活動できるっているのは素晴らしいことですよね。
◆離島の無料法律相談:大阪の弁護士有志、今年も徳之島で /大阪
(2009年8月5日 毎日新聞)
◇「分かりやすい」と好評
弁護士のいない離島を巡り、無料の法律相談を続けている大阪弁護士会所属の弁護士有志が7月上旬、鹿児島県・徳之島にある3町で法律相談や講演を行った。3年目で4回目の活動となる今回は、5月にスタートした裁判員制度に関する説明を初めて実施し、住民から「分かりやすかった」と好評を得た。企画した弁護士は「今後も全国の島を巡りたいが、参加する弁護士を確保するのが悩みの種。意欲的に取り組んでくれる若い弁護士が増えてくれれば」と話している。
◇3年目迎え定着 人数確保が悩み
07年10月にメンバーの1人、得本嘉三さん(81)の故郷である鹿児島県喜界町(喜界島)で無料相談を行ったのが始まり。08年には徳之島と喜界島で開催した。徳之島には徳之島、伊仙、天城の3町があり、この時は伊仙町のみだったが、好評で他町からも要望があったため、今回は3町それぞれで開催することになったという。
得本さんら計9人の弁護士が、7月4~7日に訪問。各町の役場を会場に、「相続と遺言」をテーマにした講演や裁判員制度と法テラス(日本司法支援センター)の説明の後、法律相談を行った。3町で住民計40人が訪れたが、借金や離婚問題の相談が多い都市部と違い、土地や相続についての問題が多かったという。自治会の共有地を巡るトラブルの相談をした天城町の主婦、大田優子さん(68)は「所有権について法律的な解釈が分かって参考になった。もめ事を抱えている住民はたくさんいるが、鹿児島本土などまで行くのは負担で、相談に行けないのが現実。来年もぜひ来てもらいたい」と期待する。
中心メンバーの大川哲次さん(62)は「日本弁護士連合会も弁護士過疎地域の問題に取り組んでいるが、少人数だからこそきめ細かいサービスを提供できる。手弁当だが、島の美しい自然にふれると、癒やされてストレス解消にもなる。若い弁護士にも積極的に参加してほしい」と話している。
2009年8月4日火曜日
アクセスの整備を!
偏りなく、万遍なく、不公平なく、と行けばいいんですが、実際それは厳しいんですね。
東京への集中ばかり気になっていましたが、ただでさえ少ない地方の弁護士もより都市に近い場所に集中してしまっている状況です。
弁護士事務所を開設する際にある程度制限や基準を設けることができればいいんでしょうけど、そんな無理な規制はできませんし、あとは各弁護士の心意気に任せる的な感じが強いですね。
◆弁護士、ゼロワン解消 アクセスの環境整備を/滋賀(7月14日 毎日jp)
◇9割が都市部に事務所、簡裁設置地域ではゼロも
裁判所の支部管内に常駐の弁護士が皆無(ゼロ)か1人(ワン)しかいない、いわゆる「ゼロワン地域」だった大津地裁長浜支部の管内に、藪下貴幸弁 護士(36)が開業して1年が過ぎた。2月には小山英則弁護士(32)も長浜市内に事務所を構え、県内のゼロワン地域は解消された。しかし住民が法律の専 門家に容易にアクセスできる環境が県内全域で整備されたとは言い難い。裁判員制度の実施で新たな課題も生まれる中、今後の弁護士偏在・過疎対策について取 材した。
◇裁判員制度導入で負担増 役割分担など工夫を
「法律上の問題や悩みを抱えて苦しんでいる人の多さを実感した」。藪下弁護士はこの1年をこう振り返る。受任する事件で一番多いのが債務整理に関 する相談。特に非正規雇用者の解雇が相次いだ昨年秋以降、借金が返済できず、多重債務に陥った人からの相談が急増した。「今まで誰にも言えなかったが、長 浜に(事務所が)できたから来た」と打ち明ける依頼者もいるといい、藪下弁護士は「法的アクセスの拡充の必要性を強く感じた」と話す。
日弁連は、弁護士偏在を解消するため、地方での活躍を志す弁護士に開業資金などを援助する「特別定着支援制度」を導入。藪下弁護士と同様に、同制 度を利用して開業した小山弁護士は「県内で育ったこともあり、慣れ親しんだ土地で弁護士が足りていない現状を知り、役に立ちたいと考えた」と語る。
小山弁護士の開業で地裁支部単位の「ゼロワン」問題は解消された。だが藪下弁護士は「法的アクセスが難しい人々は依然として存在する。『長浜に弁護士が増えたから』と言って終わってはいけない」と指摘する。
滋賀弁護士会の登録弁護士(13日現在、92人)の約9割が大津市と草津市、彦根市の都市部に集中しており、自治体単位では弁護士がゼロの地域も ある。また、簡易裁判所がある県内6市のうち高島と東近江の両市には弁護士がいない。平井建志・同弁護士会長は「市民の法的アクセスを考慮すれば、簡裁が 設置されている地域に弁護士がいないのは問題だ」と話す。一方で「経営的に成り立つのか考えると、自主的に開業を考える人がいるかどうか非常に難しいとこ ろ」と悩ましげでもある。
裁判員制度の導入による弁護士の負担増の問題もある。裁判員裁判は基本的に各地裁の本庁で開かれ、審理の迅速化と裁判員の負担を軽減するため、連 日開廷による集中審理が原則だ。被告との接見や公判前の打ち合わせがあることを考えると、藪下弁護士のように県庁所在地から遠い地域で勤務する弁護士の負 担は軽くない。藪下弁護士は「私だけに限ったことではないが、裁判員裁判の事件と別の担当事件との調整の仕方も考えていかなければ」と話す。
そこで、裁判員裁判を抱える弁護士の他の事件に他の弁護士が協力することや、必要な場合は、裁判員裁判に複数の国選弁護人選任を積極的に求めてい くことなどが議論されている。日弁連の裁判員制度実施本部で副本部長を務める江藤洋一弁護士=第一東京弁護士会=は「複数選任が認められるかどうかは裁判 所の判断に委ねられるが、日弁連としては、要件を満たす事件では弁護士のリレー選任や複数選任を必ず請求していく。遠方から来る弁護士の負担を軽減するた めに役割分担に努めるなど、各弁護団にも創意工夫が求められることになる」と話している。