2009年10月28日水曜日

お太助ワゴンを過疎地の足に

過疎の不便さが目立つのは都会の便利さが行き過ぎてしまったからのようにも思える・・・
だからって今更不便な生活に戻ることもできないけど。
全国的に過疎地域で大きな問題になっているのは人々の足となる交通がなくなっていることでしょう。
自家用車が主流の過疎地でしょうが、運転の出来ない人、高齢で運転が危険な人、こういった人への対応が問題となっていますね。
過疎地支援の方法について、もっと考えないとですね。民も官も。

県政の足元で 知事選の課題  過疎対策先行き不透明(10月28日 読売新聞)

 谷あいに田畑が広がる安芸高田市高宮町の県道脇にある民家の前に1台の大型ワゴンがやって来た。車体前部には「お太助ワゴン」の文字。利用者の要望に応じて運行される新たな公共交通機関「デマンド交通」だ。

 利用者が減って民間の交通機関の経営が難しい過疎地域で、自宅から目的地までワゴン車などで送迎するデマンド交通の導入が広がっている。お太助ワ ゴンは予約制。100~500円の料金で、通学や通院など利用者のニーズに対応する。17キロ先の診療所への通院に利用した無職荒木増雄さん(92)は 「路線バスより安く、自宅まで送迎してもらえてありがたい」と話す。

 廉価できめ細やかなサービスの代償に、運営費がのしかかる。市は委託先のタクシー会社や地域団体に、車両ごとに160万~580万円を支払う。来年10月の市全域での導入を目指し、市は新たに4台を購入する予定で、冬場には道路の除雪費も加わる。

 県は今年10月から1年間の運行実績を見た上で、走行距離に応じた補助を行う予定。市政策企画課は「サービスの充実には、県の補助は欠かせない」と訴える。

 旧過疎地域対策緊急措置法が施行された1970年度から2008年度までに、県内で過疎対策に投じられた費用は約3兆3000億円。大半は、水道 や道路、交通機関など生活基盤の改善に充てられた。生活環境を整え、都市部への人口流出を防ぐことを目指した。しかし、県内の過疎地域の人口は1965年 度の約46万3000人から05年度は約30万4000人にまで減少。15年後には約21万人にまで減る見通しだ。

 県は今年度、農林水産業振興を、過疎対策の柱に加えた。農業振興の核に据えられるのが、全国最多の167法人が活動する集落法人の育成だ。農機な どの購入補助から、販路の開拓など経営の指導まで、多岐にわたる支援を行い、農地を集約し、採算性を高めることで、農業に競争力をつけることを目指す。

 県新過疎対策課の望月徹課長は「若者が定住し、新住民を呼び寄せるには、生活基盤整備だけでは不十分。地域の活力が必要だ」とする。

 標高270メートルを越える庄原市口和町に、地域の2集落全41戸の3分の2を超える32戸から集落法人「ファーム永田」に託された約25ヘク タールの農地が広がる。減農薬コシヒカリの販売が好調で、08年度の売上高は2300万円を超え、加盟農家に計1300万円を還元した。成功例として各地 からの視察も多い。

 ただ、会員のいびつな年齢構成が先行きに影を落とす。60歳以上の人が23人に上る一方、働き盛りの30~50歳代が12人しかいない。

 代表理事の三上頼徳さん(73)は不安にかられることがあるという。

 「県には農業振興を続けてほしいが、それだけで地域が守れるんか。10年、20年後にここに何人が残っているんじゃろうか」

 過疎地域の魅力をどう引き出すのかが、行政と地域に求められている。

2009年10月14日水曜日

若手弁護士の成長の場

若手弁護士が成長する場としてひまわり基金法律事務所が使われることはいいことですね。
弁護士が不足している地域への貢献もできますし、若手の地方での独立の足がかりにもなりますから。
ただ、開設したあとの後任が見つからないケースも少なからずあるようですので、コンスタントに継続していける状態になるまでもう少しかかりそうですね。

◆【北海道】弁護士不足解消へ取り組み(2009年10月12日 朝日新聞)

■弁護士 地方に立つ
■日弁連、事務所開設を支援
■ゼロ地域解消、継続課題

 道内の弁護士の「空白地帯」が解消されつつある。その中心を担うのは、日本弁護士連合会(日弁連)が裁判所支部のあるエリアで開設を援助する「ひまわり基金法律事務所」。取り扱う事案の数も多く、この秋にも新たな事務所が開設された。後任のめどがつかない地域もあるが、2~3年の予定で赴任した若い弁護士がそのまま独立したり、道内の他地域で開業する例も出始めている。

 日弁連が「ひまわり基金法律事務所」の開設に取り組み始めたのは90年代。地方裁判所の支部がある市や町に弁護士がいない所も多かった。だが現在、93年に全国で50あった「ゼロ地域」は2に、弁護士が1人だけの「ワン地域」は11まで減った。
 道内16支部で見ると、93年に10あったゼロ地域は06年10月に解消し、現在はワン地域が名寄と紋別、留萌、江差(檜山支庁江差町、06年に国が法テラスを開設)の4になった。同事務所の道内第1号は01年に紋別市で誕生。今年9月には、稚内市内で2カ所目となる宗谷事務所も開設され、現在は12事務所が活動している。「ひまわり」で活動後、そのまま独立した弁護士も3人いる。
 扱う案件は、消費者金融への借金返済問題が多いが、「ひまわり」で働く弁護士は「給料の未払いやセクハラ、詐欺商法の被害など、都市部である事件は、地方にもある」という。規模が小さい町では裁判を避ける傾向も強いといわれるが、「需要」は少なくないようだ。
 当初は、取扱件数が少なくて事務所の経営は難しいと予想され、日弁連も、所得が少ない弁護士に基金で収入を補う制度も準備した。しかし道内でこれを利用した事務所はゼロ。日弁連は「十分に需要があった証し。引き続きゼロの解消と、1人しかいない地域の増員に取り組む」と話している。
 ただ、課題もあるようだ。道内の弁護士は現在、649人で99年の388人に比べ約1・6倍に増加しているが、一部の「ひまわり」の後任希望者は、決まらない状況にある。ある弁護士は「赴任中の研修や相談体制をさらに進め、不安を解消する必要がある」。ゼロ地域は一時、全国で一掃されたが2地域が再び、ゼロに戻っている。
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《キーワード》
◆ひまわり基金法律事務所  日弁連が、地方裁判所の支部(道内は16)のエリアに弁護士が1人かまったくいない「ゼロワン地域」の解消を目指して開設を支援する拠点。会員が積み立てた「ひまわり基金」で、赴任を希望する弁護士に事務所の開設費などを出す。弁護士は、日弁連や地元の弁護士会などとの面接を経て契約を結ぶ。任期は2~3年。任期の延長や赴任地での独立、別地域での開業も可能だ。
 道弁連は05年、ひまわり基金法律事務所など弁護士過疎地に派遣する若手弁護士を養成するため、「すずらん基金法律事務所」(札幌市)をつくり、弁護士を送り出している。
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■「相談、大半は借金」「生活苦、これが現実」
 留萌ひまわり基金法律事務所(留萌市)の足立敬太弁護士(37)のもとに昨夏、飲食店に勤める50代の女性が借金問題の相談に訪れた。「あの弁護士のおかげで助かった」と話す客の会話を頼りに来たという。「評判が、ダイレクトに伝わる。都会では味わえない」と話す。
 地元愛知県で弁護士事務所に勤務後、06年5月に着任。これまで1千件以上の相談を受け、9割は債務問題だった。「近くにいるだけで、物理的にも心理的にも弁護士へのハードルが下がったようだ」と目を細める。仕事が休めなかったり交通費を出せなかったりし、車で1時間半~2時間の旭川や札幌の弁護士を訪ねられなかった人が多かったという。
 自動車産業を中心に活気があった愛知県と比べ、留萌市民の表情が暗いと感じた。不況が長引き、空き店舗が目立ち、住民の収入も少ない。「借金をする人の多くは、生活費をまかなうため。地方が疲弊している日本の現実がここにある」と足立弁護士。
 生活苦から金を借りて約30年間、借りては返す日々を繰り返してきた60代の無職男性の問題を昨年、解決した。今年正月に届いた年賀状には「借金を返さないで済む年末年始は数十年ぶり。ありがとうございました」とあった。
 足立弁護士は後任に留萌の事務所を引き継いだ後、12月に弁護士のいない富良野市で独立する。
 岩内ひまわり基金法律事務所(後志支庁岩内町)の佐々木将司弁護士(36)も今夏、借金を20年以上も抱えていた50代主婦の消費者金融への過払いを解決した。「これまで誰にも相談できなかった」と涙を流す姿を見て、「来て良かった」と思った。
 愛媛県出身。小中学校は函館市で過ごしたが、大学時代は東京。過疎地で働く弁護士の先輩の話を聞き「生きがいを持ち、活動している」と07年秋に岩内へ。
 ここでも相談の7割ほどは債務問題だ。「どこに相談に行っていいか分からない人、不当な事態に我慢していた人が多い」。地方には、法で解決できる問題が多く残されていると実感している。岩内も札幌へは、車で2時間かかり、住民にとって弁護士は、心理的にも物理的にも遠かったとみている。
 来年秋に任期を終え、後任に事務所を託し、次は小樽市で活動したい考えだ。

2009年10月6日火曜日

相談員が足りない!

自殺を防ぐための安全ネットが穴だらけってこと?
人が足りない状態では、防げるものも防げないですよね。
相談するところはいくつかありますが、その中でも、こういった専門の電話には勇気を出して掛けてきている人が多いと思うので、その電話がつながらなかったら・・・

◆いのちの電話:相談員足りない 来月の養成講座受講生、募集締め切りを延期 /香川(9月25日 毎日新聞)

 自殺防止のため、相談を24時間年中無休で受けている「香川いのちの電話協会」(高松市)が、相談員不足に悩んでいる。10月開講の相談員養成講座の受講生を募集しているが、定員に達せず、23日の締め切りを29日までに延期することにした。
 同協会は84年に開局。年間約1万2000件の悩みの相談に応じてきた。一方、話し中で電話がつながらない件数は相談件数の約10倍。計130人の相談員で対応しているが、回線を増やすなど現状を改善するには、50人は増員が必要という。
 同協会は、より多くの人が受講しやすいよう内容を再検討。虐待やDV、うつ病など具体事例を精神科医や弁護士ら専門家に学ぶ講義を増やした。また、週1回だった講義を3回とし、受講日を自由に選択できるようにした。