2010年4月2日金曜日

市民派新会長☆

昨日から新会長のもと新しい日弁連が指導しました!
日本の弁護士のトップに立ち、その行方を左右していくであろう人が大きな派閥に所属していないというなんとも稀なケース。
派閥関係なく活動してくれると思うからこそ期待は大きくなりますね。
市民の味方として、弁護士のまとめやくとして頑張ってもらいたいです。

◆日弁連新会長「市民派」貫く司法改革を(3月26日 西日本新聞)

 日本弁護士連合会(日弁連)は、裁判官、検察官とともに法曹三者を構成する弁護士約2万8800人を束ねる唯一の全国組織である。その新しいトップに4月1日、宇都宮健児氏が就任する。

  次期会長をめぐり、異例の再選挙で当選した。選挙では「司法試験合格者の大幅削減」を訴え、進行中の司法改革に後ろ向きとみる人も多い。だが、多重債務問 題の第一人者として知られ、もともと市民派を自任する。選挙後の会見では「市民と歩む日弁連をつくりたい」と述べた。さまざまな課題を抱える司法改革にも 「市民派」を貫いてもらいたい。

 今回の会長選は「反主流の勝利」「地方の反乱」などと語られた。宇都宮氏自身も「変革」を掲げて、主流派の東京や大阪の大都市弁護士会による中央主導の日弁連運営からの脱却を提唱した。

  司法改革の一環として司法試験合格者を年間約2千人の現状から3千人程度まで引き上げるのが政府の方針だ。しかし、大都市は弁護士が集中し、仕事も多い一 方、地方は仕事が少ない中で弁護士が増えることに危機感がある。全国52の弁護士会には濃淡はあれ、政府が進める司法改革に日弁連が乗ったのは中央主導 だったとの意識が根強い事情もある。

 こうしたなか、宇都宮氏は司法試験合格者数を「年間1500人程度にまで減らすべきだ」と訴えて、九州の全7弁護士会をはじめ全国的に賛同を広げ、前副会長の主流派候補を抑えたのだ。

 その意味で、司法試験合格者数の大幅減は日弁連内の多数派になったといえるが、宇都宮氏が言う「年間1500人」の論拠は必ずしも明確ではない。

 司法改革は、弁護士過疎の解消など市民に身近な司法を目指す。裁判員制度とともに、法曹人口の大幅増と法科大学院創設が大きな柱である。この10年で弁護士が約1万人増えたのもそのためだ。一方で、司法試験合格率が年々下がり、法科大学院の存在意義が問われている。

  会長選で司法試験の合格者を減らすことにばかり関心が集まったとするなら、あまりに内向きだ。合格者削減で何を追求するのか。法科大学院の今後をどうする のか。法曹三者の一翼を担う日弁連であれば、新会長は主張の全体像を示す必要がある。それがなければ、業界の既得権益擁護とみられても仕方ない。

  日弁連は職能集団であると同時に、人権や差別など多様な社会問題に対し発言し行動する活動集団であり、そこに国民の支持もある。「司法改革の評価は、社会 的・経済的弱者の味方となる弁護士が増加するか否かにかかっている」とは、宇都宮氏が自著に記した思いだ。新会長は「弁護士を増やすな」といった単純な抑 制論者ではないと理解したい。

 司法改革が当初のもくろみ通り進んでいないのは事実だ。「立ち止まって点検すべきだ」とする宇都宮氏の考えには一理ある。そのためには国民に開かれた形で、改革の理念を発信してほしい。